2019-06-07 00:06:56
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コメント(4)
食べ物を、全て出せ……さもないと同じ姿にしてやろうぞー!古代の呪いはとけぬぞよーキシャー!
奴に食べ物を全て掻っさらわれた俺たち冒険者パーティーの三人、勇者、聖女、シーフの我ら、頭足なんぞ死んでも嫌だったから……聖女もとけない事はないけど、レアアイテム探すの、タンタロス迄行かないと、等と面倒な事を言い出すから、言うとおり差し出し、その場を通してもらった。食べ物位狩りと採集をすればすむのだから。
[でも勇者君、果物位しか無理じゃない?だって今回炎の剣士ちゃん、カキフライにあたって寝込んでお休みじゃない、私は水、癒やしよ]
[すみません、僕は風使い、流れを読んで場を、敵を探すしかできません]
シーフの彼もすまなさそうに、木々の中にある食べれる果物の香りを追っている。それは仕方ない。勇者の私とて、雷なのだから……、まぁ、とりあえず食えれば何とかなるだろ、とその時は気楽に考えていた。そう、数時間後………
ここには果物ない……実らずの森の様です。ならばこの森で手に入る食べ物は………、ありました!シーフがたっとかけて、一本の白い星の形の花が開いた植物を引っこ抜く、その根っこには………
[い、いも!芋なのか?芋なら火がいる……腹減った]
[ええ、お芋なら焼くか煮るか、揚げないと……生はきついわ]
三人、芋を見て途方にくれる、ぎゃっ!キャッと何か動物が頭上を過ぎ去って行くが、それをとらえても火がなくては食べられない。さて……どうするか、芋を見ながら考えていると……
[おや?匂いますよ!これは天然油壺の香ばしき香り、この森の奥は鋼の森につながっているようです]
ざわと、吹きゆく風に情報を読み取った彼の言葉に従い、芋をそれぞれ荷物に入れ込み、その場を目指す。鬱蒼とした緑の森を抜けると明るい原っぱに出た。その時!ぼた!ボタ!
な!なにが、慌てて空から落ちてきたそれから逃げる。魔力を使っても良いが、腹が空ききった今、それはあまりよろしくない行動。燃料切れで動けなくなったら困ること間違いない、ヘタをすれば先のアレのご飯になる可能性もある。
[何が!あ、あら!これって黄金のタルタルソース………!まぁ!あれを見て!]
聖女が空を指さした。そこには狐色の光を放つもの、伝説の魔獣の姿があった。亜熱帯にすまうドラゴンだ。噂に聞くと油壺から産まれると言う、その時を、狙って捕まえればそのまま食えると言われている。
[芋………付け合せだな、よし!行くぞ!飯だー!]
ええ!ご飯よー!そうですね、タルタルソースたっぷりと!と我らはその場へと向かう、熱い灼熱の森だったが、戦う訳でもないので我慢は出来た。
ここです!天然オレイン酸オイルの油は………芋入れましょう!とシーフがその場を見つけると、嬉しそうに声を上げた。その時、ボコボコ、バチバチ、急に180度の油が音立て揺らめき出した。も!もしかして……期待が高まる。
ジュワワー!とそこから姿を表したのは、あろうことか、エビフライドラゴン、だった。勇者の私は全身の力が抜けた。二人は大喜びでさっさと捕りましょう!とるのよ勇者君!とかしましい、私はゆっくりと首を振る
[なんで?どうしてとらないの!そのまま食べられるたんぱく質じゃない!]
そうですよ!捕りましょう!と二人は言ってきたが……私は心底謝った。
[ごめん、俺エビアレルギーなんだわ、すまない]
俺の答えに呆然とする二人、その内産まれたばかりのドラゴンちゃんは羽も乾いたので、さらば!と大空に舞い上がり飛んでってしまった。
ああー、名残惜しきエビフライ………聖女が哀れを誘う声で呟いた、でも芋があるから、フライドポテトにしましょう!シーフの嬉しそうな声に、すまない、焼き芋ってならないかな………と提案したわたし………え?どうしてと聞き返す二人
私は平身低頭謝った。
[エビアレルギーなんだ、この油壺から出てきたとなると
それに汚されている、なので食べたらあかんあかんのだぁぁ!
じゃがいも………、結局ホカホカフライドポテトは諦め、地熱を利用して、焼いたじゃがいも、洒落て言うと
ベイクドポテトで頂きましたとさ。
お、わ、り。
天理様
揚げ物難しいですよー。エビフライドラゴン(笑)そうか、エンジェルちゃんにすればよかった!
m様
頭足…、芸術家のお作は素敵なおじさまですよー(笑)何気に好き(笑)
檸檬絵郎様
あははん、ありがとうございました。あら?何かやらかしてる、毎度ありかとうございますー⟵(๑¯◡¯๑)、出先で気が付き、コメント返そうとして削除しやがったやつですよー←(>▽<)ノ、恐ろしいカキフライ、ノロっちに襲われた事がある我が家でーす。